最強組織への企画法

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  ……2002/12/02 No.52         週3回発行
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■イメージ・プレゼンテーション・トレーニング 正しい議論の条件
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│【イメージ・プレゼンテーション・トレーニング】         │
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│(1)議論形式……想像内において自分(や空想の他人)と議論をする│
│(2)演説形式……想像内において多数の人々を相手に演説をする  │
├……………………………………………………………………………………┤
│バックナンバー:http://www.1bestcom.com/mail_mg/        │
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 皆様、お元気ですか? 漆崎です。
 なんやかやとやっているうちに、もう12月ですね。
 寒さに強く頑丈な私は年がら年中薄着で、家でもいまだに暖房器具を出し
ていません。仕事場も夏は涼しく、冬は暖かいので大変快適です。この調子
では暖房器具を出すのはまだまだ先でも大丈夫そうです。


 さて、読者でイメージ・プレゼンテーション・トレーニングを進めて
いらっしゃる方の中には実際に実践の段階に乗り出している方もいるで
しょう。
 つまり、現実の人間と議論をしている方もいるでしょうという意味ですが、
そういう方のために、ここで正しい議論の条件を次号と2回に渡って紹介
します。


-------------------------------------------------------------------
◆《 正しい議論ができるようになるための条件 》1
-------------------------------------------------------------------
1.議論するこちらも相手も共に論理的に物ごとを考える人間でなくては
  ならない。

2.発言するときは、簡潔明瞭に話して、延々とひとりで喋りすぎないよう
  にすること。
-------------------------------------------------------------------

【1の補足】
 議論をする上でどうしても必要なのは、双方がある程度「システム思考」
「目標達成型思考」に近いレベルにないと、まともには進まないということ
です。

 今後、あなたが議論を重ねていくと、どうしても感情的で非論理的な人々
とも議論しなくてはならないときが来ます(むしろ、そのような人々と対話
する方が多いかも知れません)。

 あなたが有効な議論を重ねていくためには、相手も同じように議論の力を
持ち合わせないといけません。
 ですから、“あなたが有効な議論をするために”相手に議論の仕方を教え
ないといけなくなります。
 一見矛盾しているようなことを述べていますが、要するに友人知人も一緒
に「目標達成型思考」「システム思考」を学べば良いというだけのことです。
あなたの周囲にこの思考形態の人が増えていけばいくほど、あなたの議論
する練習相手のレベルも向上していくというわけです。

 それでも感情的で非論理的な人々と議論しないといけないときはどうすれ
ばいいのか、というと、ある程度のところで「諦めて」あげないといけませ
ん。感情的な人というのは、負けることや論破されることをイサギヨシと
しませんから、長く関わっても得はありません。

 相手がライバルでどうしてもうち負かさないといけないのでしたら、第三
者を間において判定してもらえる状況で、遠慮なく打ち負かしてあげれば
よいでしょう(これについては次号で詳しく解説する予定)。

【2の補足】
 議論は対話によってなりたちます。簡潔明瞭に自分の意見をまとめて相手
(そして勝敗を判定する第三者)に納得させないといけません。ところが、
よくありがちなことに延々とひとりでしゃべって、相手に言葉を挟ませない
人がいます。

 しゃべってしゃべって圧倒すれば、相手は自分が何に反論していいか、
何が問題なのか、段々と分からなくなってくる。そうして納得できないこと
でも、力ずくで押し切られてしまうわけです。
 もちろん、これはどれだけしゃべり倒しても、相手にしっかりと頭の中で
まとめて理解されてしまえば無意味になります。そういう点ではしゃべくり
たおす戦法は、自分より思考レベルの低い人物のみに有効で、レベルの高い
人物には、しゃべりすぎて、いらないツッコミどころを見せてしまうだけに
終わります。

 議論力を付けるという点では、このしゃべくりたおす方法はお勧めできま
せん。相手がレベルの高い論理的思考の持ち主であったなら、しゃべくり
たおすだけの中身がない人間には、積極的に関わりたいとは思ってもらえ
ないからです。しゃべりたいことをしゃべりたいだけしゃべる人間など、
論理的思考の人々にとっては「我慢の足りない子供」のようにしか映りま
せん。

 議論力を付けるためにも高いレベルの人と議論をしないといけない。
相手とのキャッチボールをうまく行なっていくことで、レベルの高い人が
あなたとの議論を求めてくれるでしょう。
 しゃべくりたおす戦法は、レベルの低い人間を問答無用で打ち倒す時に
でも使えば宜しいでしょう。普段からしゃべくりたおす人間ほど、こちらが
それ以上にしゃべくりたおすと、かなりもろく、ボロをだすものです。

 ということで今号はここまでです。
 次号にまたお会いしましょう。


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  ……2002/12/04 No.53         週3回発行
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■せめて我が子には「目標達成型システム思考」の教育を
◇─―────────────────────────………‥‥‥◇

 皆様、お元気ですか? 漆崎です。

 先日、遅い夕食がてらテレビを付けたら、ビートたけし氏の番組で年金
基金のテーマで特集されていました。
 年金が破綻していることは今や常識ですので、何か打開策でも紹介される
のかなと軽い期待をして視聴しましたが、果たして年金が破綻していると
いうおさらいで終わっただけでした。
 今時の若者でフリーターや無職の者が、なかなか年金に加入しない(もし
くは保険料を払わない)ことに「けしからん」というコメントをする出演者
がいなかったのは救いでしたが、しかし、改めてこういう現実を見せられる
と鬱な気分になっている人が多いだろうなあと感じずにはいられませんでし
た(私自身はなんとでも対処できますので、落ち込むことはないのですが)。

 出演者のひとりが次のように述べていました。
「日本経済もなんとなく乗り切れてきたから、まだ事態がそれほど酷くない
と思ってる人が多い。でも、とうとう大手メガバンクにも国有化の話が出て
きている。事態は一歩一歩悪くなっている」

 まさに「茹でられたカエル」状態です。気付いたときにはもはや手遅れ。
「蟻とキリギリス」状態と言っても良いですね。
 日本の若者がこれほど安易にキリギリス生活を送っていられるのは、事態
がどこまで進んでいるかをほとんど知らないからです。冬が近づいている事
を知れば慌てて働き出すでしょう。
 しかし、冬が来ることを知らせる壮年層も、また軽いキリギリス状態で
あるため若きキリギリスたちは今日もまた事態を軽くみて生活している。

 彼らは「×問題改善できない問題改善型」を地で行っている状態ですので、
将来が暗闇に閉ざされているのを見ようとしない。だから、今が動くべき時
だと気づけない。

 教育の現場はいまだにTQCから派生した問題改善型の思考と手法だけを
教えていますが、せめて私たちの息子や娘にだけでも「目標達成型思考」
「システム思考」を伝えて行かねばと、強く思わされたテレビ視聴でした。


■イメージ・プレゼンテーション・トレーニング 正しい議論の条件2
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│【イメージ・プレゼンテーション・トレーニング】         │
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 前回に続き、今回は「正しい議論の条件」の後編です。

-------------------------------------------------------------------
◆《 正しい議論ができるようになるための条件 》2
-------------------------------------------------------------------
3.第三者を間において、勝敗の判定をしてもらう。
  @判定者は、議論が論理的に進んでいるかどうかを監視する役目でも
   あり、当然論理的に物ごとを考えられる人物でなければならない。
  A判定者は、それぞれが相手の質問や疑問にしっかりと回答しているか
   監視し、はぐらかしているようなら指摘する。
  B判定者は、ときおり議論内容をまとめて中間発表をする。

4.議論する双方ともに判定者の判定に信頼を寄せること。
-------------------------------------------------------------------
【3の補足】

 とても大事な点です。特に議論慣れしていない最初のうち(同じく議論
慣れしていない相手と議論をする時)は、最も重要だと言っても良いでしょ
う。

 議論をするこちらと相手が両方とも「システム思考」であり、相手が正し
くて自分が間違っていたらそれを認められる真のリアリスト(現実を受け入
れる姿勢)であったなら、判定者など要りません。

 しかし、実際に議論を経験している人は理解しているでしょうが、議論で
負けることを潔しとする人は多くありません。私だって議論に負けると、
気持ち良いものではありません(修行が足りん……)。

 ましてや議論に慣れていない人や、自分の権威を保持することに執心して
いる人は絶対に負けを認めませんし、悪くすれば喧嘩になります。一番最悪
なのは、相手が自分の論理が破綻していることを認めず、揚げ足の取り合い
で堂々巡りすることがよくあることです。

 なぜ、こうなるのかは、例によって「問題改善型思考」という言葉で説明
できます。「問題改善型思考」の人が議論をしたとき、最も優先されるのは
「議論に負ける」という目先の問題を解決しようすることです。
 真実を探求するという考えは「目標達成型思考」の者だけに許された思考
形態です。
 この2種類の間には深い溝が横たわっていると言って良いでしょう。
 そういう点では、「目標達成型思考」の人と「問題改善型思考」の人が
議論をすることは困難と言わざるを得ませんね。

 そこで非論理的な人々にも納得させるために、判定者を別に置いて進める
ようにしましょう。判定者がくだした結論を両者が受け入れることを最初に
誓い合ってから議論を始めるのです。

 ただし、この判定をしてもらう第三者が「システム思考」でない場合、
かえって場が混乱してしまう場合もあります。判定をしてもらう人には
できるだけ客観的かつ論理的な思考の人を選んで頼みましょう。

 会議の席上などでも同じです。他人との議論が始まったら、自分たちだけ
で熱くなるのではなく、最も客観的かつ論理的な人に判定を頼むのです(本
来、これは議長の役目ですが、議長の責任を全うできる実力者はあまりいま
せんね)。

 あなたが議論に打ち克ち、判定者があなたの意見が正しいと判定した。
それでも議論相手が認めない場合は、その相手とは卑怯で臆病な人物なの
です。自分の権威を保持することに執着している哀れな人物です。
 そんな人間とは、それ以上関わっても時間の無駄です。あっさりと見限っ
てあげましょう。


【4の補足】

 これは3の補足内において説明していますね。判定者が「システム思考」
を持つ論理的な人であるなら、その判定に従うことが必要です。

 どうしても従えないというなら、後日、その判定者と議論をすればよろし
いでしょう(もちろん別の第三者を間に立てることを忘れないでください)。


 +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 以上、前後編で説明してきましたように、議論をする際は勝ち負けをはっ
きりできる「環境作り」と両者が「勝敗を受け入れる」度量が必要です。

 これは会議上でも同じで、正しい会議とは優れたシステム思考の持ち主
である議長がしっかりと管理するなかで、論理的な議論ができる人たちが
集まって話し合うことで成り立ちます。

 日本人の多くはとかく議論が苦手で、反論されると感情的になりやすいの
ですが、論理的に話し合う力を手に入れたとき、感情論など簡単に吹き飛ば
すだけの風を起こすことができるのです。

 次回は演説の方法について、私が普段、講義やプレゼンをするときに注意
している点を簡単に紹介したいと思います。

 それではまた次号にお会いしましょう。


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  ……2002/12/06 No.54         週3回発行
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■非論理的な人々との議論が続く地獄
◇─―────────────────────────………‥‥‥◇

 皆様、お元気ですか? 漆崎です。

 ここ数日、極めて非論理的な人々と立て続けに議論する機会があり、少々
うんざりしている日々を送っています。
 非論理的な人々の議論方法とは、すべからく重箱の隅をつつくやり方で
話題を本筋から外そうとしてきます(本筋でやり合うとかなわないと自覚
しているからでしょう)。最悪な場合、私への個人攻撃を始め、こうなると
もう収拾がつかなくなります。
 そんな人と議論する時間を立て続けに持たねばならなかったのですから、
地獄です。

 もっとも最低だったのは判定者を立てることができない状況で議論を
始めなければならなかったことです。このような状況で非論理的な人と
議論をして打ち克つためには、相手の人生観までうち砕かないといけない
ので骨が折れるわけです。また一人「敵」が増えるのを覚悟の上で。
 うち負かすのは簡単でも、そんなことを繰り返していては仕事にも支障が
でてきてしまいます。ですから、ある一定のところで議論が中断されるよう
に持っていかないといけません。
 結局、この数日はいかに議論を中断させるかばかりを考え、また実行して
いましたので、少しばかりストレスが溜まってしまいました。

 論理的な人と議論をすると、すればするほど自分の知性や感性が研ぎ
澄まされていくのが分かります。またひとつ成長できた実感がわきます。
その時間は、実に楽しい「会話」の時なんです。


■イメージ・プレゼンテーション・トレーニング 正しい演説の条件
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│【イメージ・プレゼンテーション・トレーニング】         │
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│バックナンバー47〜41号:http://www.1bestcom.com/mail_mg/    │
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 さて、正しい議論の条件が終われば、次は正しい演説の条件です。

-------------------------------------------------------------------
◆《 正しい演説ができるようになるための条件 》前編
-------------------------------------------------------------------
1.当然ながら、演説者は論理的な思考の持ち主でなくてはならない。

2.予想される反論とその返答もあらかじめ演説内容に含めておく。
-------------------------------------------------------------------

【1の補足】

 これはもう説明する必要がないかもしれませんが……。
 論理的でない人の演説は聴衆のことなど考えずに、好きなだけ好きなこと
をしゃべって終わる内容になります。自己満足な演説ですので、感銘を受け
る人はほとんどなく、さらに何を聞いたのかさっぱり覚えてないという感想
をいただくことも往々にしてあります。
 また論理的でない人の演説は、話が横道にそれていくことが多いという
特徴もあります。これも内容がぼけてしまって説得力が減ってしまいます。

 いませんか、あなたのまわりにこんな人?

【2の補足】

 すでに「疑問だらけからの文章術(37〜42号)」を実践している方には
「当然じゃないか!」と言われてしまいそうですが、一般社会ではすぐに
この当然のことが見落とされがちですね。

 演説は聴衆を説得する作業です。結論から言うと全員を説得するのは
不可能ですが、だからといって手を抜くわけにも行きません。
 できるかぎり全員に納得させるための手段はできるだけ講じておきましょ
う。
 演説では質疑応答のコーナーでもなければ、直接反論されることはあり
ませんが、聴衆は演説を聴きながら時に心の中で反論しているものです。
その心の中で反論されているであろう内容を、あらかじめ書き出し、それ
についての返答を出しておく。

(この反論と返答の書き出し方は「疑問だらけからの文章術」を参照して
 ください)

 あとはその反論と返答を必要な箇所に必要なだけ盛り込んでいけば良い
だけです。

 この作業をしておくのとしないのとでは、演説の完成度には大きく差が
つきます。演説をするなら必須の作業だと言えるでしょう。

 ということで本日はここまでです。
 次号は「正しい演説ができるようになるための条件」後編をお届けします。
 それではまた次号にお会いしましょう。


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  ……2002/12/13 No.55         週3回発行
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■再開です。
◇─―────────────────────────………‥‥‥◇

 皆様、お元気ですか? 漆崎です。

 以前、本誌で私の肉体は極めて頑丈だと自慢しましたが、ここ数日は
どうにも体調が良くなく、2回も本誌発行を休んでしまいました。申し訳
ありません。

 体調も戻ってきましたし、またキッツイけれどやれば必ず成果に繋がる
思考法・方法論の紹介を再開します。どうぞ、宜しくおつきあい下さい。


■イメージ・プレゼンテーション・トレーニング 正しい演説の条件2
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│【イメージ・プレゼンテーション・トレーニング】         │
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│バックナンバー47〜41号:http://www.1bestcom.com/mail_mg/    │
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 さて、正しい演説の条件パート2です。何のこと?と思われる方は上記に
書いてあるバックナンバーに目を通されてください。

-------------------------------------------------------------------
◆《 正しい演説ができるようになるための条件 》後編
-------------------------------------------------------------------

3.あらかじめ複数の筋を用意しておく。

-------------------------------------------------------------------

【3の補足】

「えっ?」と驚かれている方もいらっしゃるかも知れませんね。

「演説内容のあら筋を立てるのは分かる。当然だ。しかし、いくつも作った
 ところで全部の筋をしゃべれるわけもないじゃないか」

 確かにそうです。あら筋をいくつも用意したところで、それを全て使う
わけではありません。実際に話すのは、その中のひとつだけです。

 この場合、なぜ複数の筋を立てるべきかというのは、前回の
「2.予想される反論とその返答もあらかじめ演説内容に含めておく」
 を承けてのことです。

 シビアな表現ですが、こちらの演説力量にも人によってレベルがあるよう
に、あなたの演説を聴く聴衆にもレベルがあります。
 あなたの意見や説明に鋭い疑問を持って聴いている人。何を言っても疑問
を持つことなく鵜呑みにしてしまう人。疑問は持っていても、その内容が
全く的はずれである人。中にはあなたの説明に感銘を受けている人もいるで
しょう。

 あとは今回の聴衆となる人々にはどの傾向が強いかを見極める必要があり
ます。これが分かれば、最初の筋立てがうまく行き、かつ予想外に強敵そう
な聴衆であったなら、内容を様々な疑問に答えるものに変えていきますし、
全体的にあなたの主張を受け入れる傾向にありそうだったら、疑問に答える
内容よりも聴衆を引きつける力押しの語り口の筋が必要になります。

 この「複数の筋を用意する」方法については、「具体的にどうすれば……」
という声が聞こえてきますので、次週にもう少し煮詰めてみましょう。
 それでは皆様、良い週末をお過ごし下さい。

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■イメージ・プレゼンテーション・トレーニング 正しい演説の条件3
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 皆様、お元気ですか? 漆崎です。
 本日もサクサクと進めてまいりましょう。

-------------------------------------------------------------------
◆《 正しい演説ができるようになるための条件 》後編
-------------------------------------------------------------------
3.あらかじめ複数の筋を用意しておく。
-------------------------------------------------------------------

【3の補足その二】

 前回に続き、演説時に備えて複数のあら筋を用意しておく方法の補足です。
 具体的にあら筋を考えるとして、その基準は何でしょうか?
 前号の内容を思い出してください。あなたの演説を聴く聴衆にもレベルが
あると説明しましたね。レベルとはこの場合

「聴衆の中に鋭い疑問を持つ人がどれくらい居るか」

 で判断します。

【聴衆のレベル】
1.何事も疑問を持ち、証拠を求める人が大半を占めている。
2.疑問を持つ人と素直な人が半分くらいをしめている。
3.何事も素直に受け止める人が大半を占めている。

 そして、実際に演説をするときの聴衆のレベルに応じて、臨機応変に
あらすじのレベルを切り替えるわけです。
 臨機応変に、と述べましたが、当然、あらかじめ聴衆がどのようなレベル
かを調査できていればなお良いですね。
 何事も「彼を知り己を知れば百戦危うからず」
 情報を得ておくのと手ぶらとでは雲泥の差が生まれます。少しでも良いか
ら聴衆のレベルに関する情報を入手しておきましょう。

 さて、実際に準備するあら筋ですが、まずあなたが主張する内容で大まか
に原稿を作ります。これはまあ、ごく普通の作業ですね。ここでは挨拶から
締めまで一字一句全てを小説のように書き出す必要はありません。
 話したい内容を順番に箇条書きで書き出していきます。

 そして聴衆のレベルに応じて切り替えるためのあら筋を複数作成します。

 挨拶文などの出だしは同じでかまいません。あら筋が変化するのは、
あなたが何かの意見を述べたあとです。あなたが何か意見を述べたとき、
聴衆の中に疑問を持つ人が出てくる。
 疑問を持たせたまま演説を続けても説得力は薄くなるので、聴衆が浮かべ
ているだろう疑問を想定してそれに答える。
 例えば「〜〜だと疑問を持つ人もいますが、これは○○というデータで証明
されていることです」といった具合ですね。
 このようにしてあなたが意見を述べたら、証拠を示す。これを繰り返して
聴衆にあなたの述べる内容が正しいことを認めさせていきます。

 ただし、演説には時間制限というものもあります。全部の疑問に答えてい
たら、何時間あっても足らなくなります。時々、時間を無視してベラベラと
喋り続ける人もいますが、これは論外ですね。

 ですから、ここであらかじめ聴衆のレベルに応じて、こちらがどこまで
疑問に答えるかを複数用意します。

【あらすじのレベル】
1.聴衆が浮かべているだろう疑問に全て答え、夢の語りよりも論理で押す。
2.聴衆が浮かべているだろう疑問に少しだけ答え、残りは語りに力を入れる。
3.聴衆が浮かべているだろう疑問に答える形よりも語りに力を入れる。

 以上のように最低3つは用意しておきたいですね。

 あみだくじのように分岐していくフローチャートのように作っていくのが
より高度な方法ですが、最初はそこまでしなくても良いでしょう。

 ということで今回はここまでです。次回は効果的な演説のコツについて
私感を述べたいと思います。
 では、また次回にお会いしましょう。

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■イメージ・プレゼンテーション・トレーニング 私的演説論
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 皆様、お元気ですか? 漆崎です。

 演説話が続いていますが、私はどういうわけか小学生の頃から演説をする
機会に恵まれていました。いわゆる作文コンクールの発表会のような場から
始まり、長じてディベートの訓練をし、人前で長話をさせられる機会があっ
たのです。
 今回は私がプレゼンテーションを含めて、人前で話をするときに注意して
いる点を恥ずかしながら披露することにします。
 完全な私感ですので参考程度にしていただいて、あしからずおつきあい
くださいませ。


-------------------------------------------------------------------
◆《 私の試みている演説の注意点 》
-------------------------------------------------------------------
・演説内容の構成は、起承転結にこだわると先の読める内容になるので、
 むしろ結論を先に出して引きつけ、そして、その理由を説明して納得
 させていく。
(よく「プレゼンは結論から入れ」と言われますね。しかし結論から言えば
 良いというものではなく、結論で引きつけるということが必要です。
 もちろん、問題改善型の人が多い状況で、目標達成型思考による「結論」
 は常に聴衆をギョッとさせるものです)

・時に聴衆に質問や問いかけをして、一方的な話しをするのではなく、
 一体感を持たせる工夫をする。
(なんにせよ、問題改善型の人たちには自分で考えていただく時間を
 演説中にも作らないと、なかなか理解してもらえません。少しずつ
 自分の思考で答えを出してもらえるように、問いかけをこちらから
 していくのは大事な作業です)

・大事な話はしつこく繰り返す。
(実際、演説やプレゼンをすれば誰もが感じることですが、聴衆は思った
 よりもこちらの話のポイントを掴んでいません。掴もうとすらしてない
 あからさまな人もいるくらいです。ポイントを繰り返し伝えることで、
 「少しくどいんじゃないか」と思わせられたら勝ちです。
 相手はこちらが一番“覚えて”ほしい点をしっかりと脳裏にやきつかせ
 てしまったのですから!)
-------------------------------------------------------------------

 まあ、前回までのちょっとしたおさらいも含むものになってますかね。

 もちろん、以上に加えて「大きな声を出す」とか、「テンポやアクセント
を考えながら、話しをする」などといった技法も必要になりますが、しかし
一番大事なのは、伝えたい事をしっかりと論理立てて説明し、相手に理解
していただくことです。
 この際、技術は後回しでも充分に成果は見込めます。
(「口べたな営業マンは成績が良い」というジンクスめいた心理学的営業説
 もあるほどですからね)

 目先の技術にこだわる「問題改善型」の思考よりも、何をどのように
伝えるべきかを完全把握している「システム思考」「目標達成型思考」が、
こう言うときも大いに力を発揮することでしょう。

 ということで、今回はここまでです。
 何かの参考になれば幸いです。また、自分はこのようなことを気を付けて
いるよ、といったことがありましたら、ぜひメールしてくださいね。
 それでは次号にお会いしましょう。


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  ……2002/12/20 No.58         週3回発行
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■イメージ・プレゼンテーション・トレーニングまとめ
◇─―────────────────────────………‥‥‥◇

 皆様、お元気ですか? 漆崎です。

 議論やら演説やらと少しオマケ的な内容を進めてきましたが、今号で
「目標達成型思考」「システム思考」に至るための……パラダイムシフトを
起こすための……「考えるスパイラル」に入るための……必要条件その3
「説得力」の項目を終了します(長いですが、順番を忘れないでください。
最終目的はあくまで「目標達成型システム思考」を勝ち取ることです!)

┌────────────────────────────────┐
│【イメージ・プレゼンテーション・トレーニング】         │
├……………………………………………………………………………………┤
│バックナンバー47〜41号:http://www.1bestcom.com/mail_mg/    │
└────────────────────────────────┘

 さて、読者の皆様はイメージ・プレゼンテーション・トレーニングを
実践されているでしょうか?

 心の中で気に入らない相手をなじったりして気休め程度の憂さ晴らしを
する人は多いですね。
 まあ、それも悪いとは言いません。時には「こんちくしょう!」と思う
相手もいるでしょう。心の中で相手をなじってる分には構わないのですが
実際になじるのは必要な時以外はやめときましょう(当たり前ですね……)

 一方、イメージ・プレゼンテーション・トレーニングはこの心の中で
気に入らない他人をなじる行為とは違います。あくまで心の中で議論を
するわけです。

 そのためには「これはちょっと、おかしいんじゃないか?」とか「他に
案はないのか?」という“疑問する心”を常に持っておかないといけません。

 ここでも結局のところ、ポイントとなるのは効果的な読書術や「疑問だら
けからの文章術」と同じく、まず現状を疑ってかかることになるわけですね。

 疑ったら、それがイメージ・プレゼンテーション・トレーニングの議論
テーマになります。あとは窓の外でもぼんやりと眺めて、もうひとりの自分
と議論を始めるだけです。

 読者の中には「読書をして、論理的な日記を書いて、さらに頭の中で
議論をしろと言われても、そんな時間はつくれない」という方もいるで
しょうね。

 そこで次号、読書術と日記、そしてイメージ・プレゼンテーション・
トレーニングをどのように絡み合わせながら、日々の自己啓発プログラムを
組み立てていけばいいのか、を説明します。

 では皆様、今週末は頭の中で他人と議論にあけくれる日々をお過ごし
下さい。
 また次号にお会いしましょう。


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  ……2002/12/24 No.59         週3回発行
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■もうひとりの自分という名の親友
◇─―────────────────────────………‥‥‥◇

 皆様、お元気ですか? 漆崎です。

 2ヶ月に渡って「読解力」「文章力」「説得力」の3点を開拓するための
自己啓発方法を説明してきました。
 ---------------------------------------------------------------
(1)読解力――ここから派生して「洞察力」と、深い知識による「視野
        の広さ」を身につけていく
(2)文章力――ここから派生して「論理的思考」と理論を組み立てる
       「構成力」を身につけていく
(3)説得力――ここから派生して「議論術」「演説力」「指導力」を
        身につけていく
(4)そして揺るぎない信念を得て「考えるスパイラル」に入る。
 ---------------------------------------------------------------
 この自己啓発は、悪しき「考えないスパイラル」から抜け出して、発展的
な「考えるスパイラル」に切り替わっていただくための必要条件です。この
際、はっきりと申し上げますが、血反吐を吐いてでもやった方が良い内容
です。
 ここまで言ってもしない人は、先天的に「目標達成型システム思考」の
持ち主か、今後も苦しみ続ける人かのどちらかです。今まで時間がないとか
めんどくさいと言った理由で敬遠してこられた方は、年越しの押し迫った今、
覚悟を決めるための思案時間を持たれると良いでしょう。

 この自己啓発法の中でも繰り返していましたが、一番大事なのは常に
「なぜだろう、どうしてだろう」と考えるくせをつけることです。考える
だけではなく、それを文章にしてまとめてみたり、イメージ・プレゼンテー
ション・トレーニングで明確な議論対象にしてしまったりする。

「疑問を持つこと」
「持った疑問を流してしまわないこと」
「疑問に答えをさがすこと」

 この疑問の答え探しも肩肘張らずに、もうひとりの自分と常に対話して
いけば良いだけです。
「もうひとりの自分」――それは私達が「まあ、いいか」と流してしまう
ようなことにツッコミを入れてくれ、好奇心を刺激してくれる最良の友人
です。その親友とゆっくりと対話を楽しむような気分で、文章を書き、
また頭の中で議論をする。
 自己啓発と言うと何だか堅苦しく聞こえますが、つまりはこのもうひとり
の自分という親友を持つことで、考えをまとめる手助けをして貰うという
だけなんですね。


■自己啓発の優先順位
◇─―────────────────────────………‥‥‥◇

 ここで忙しい現代日本人にはひとつの問題が浮上してきます。
「時間がない!」
 いやはやその通り。私も相当忙しいものですから気持ちは分かります。
 だからといって自己啓発を怠るようなことはしていませんよ。ちゃんと
優先順位を立てて進めています。

 結論から言うと 1.文章書き 2.読書 3.イメトレ の順番です。
 日記(エッセイ)は時間の許す限りつけるようにしましょう。ちょっと
ばかり内容が粗悪なものになっても構いません。とにかく書く努力は必須
です。
 そしてちょっとした時間を作っては読書する。様々なジャンルを網羅する
形で読み進める(その感想文は必ず日記の中に書く)。
 さらに普段の生活でちょっとした空白の時間に、もうひとりの自分と
対話していく。対話した内容を日記に書けば、さらに考えがまとまって
シナジー(相乗)効果を生む。

 ということで、まずは「書いて」ください。そして読み、考える。
 ぜひ気軽に、しかし確かな覚悟を決めてやっていただきたいと思います。

 さて、以上で今号は終了ですが、同時に本年分も終了です。
 年末は、パラダイムシフトに至れた方は新たな年の新たな目標設定を
思案され、まだパラダイムシフトに至っていない方(人生が苦しい・難し
いと思う方)は、本誌をもう一度通して読まれてみると良いでしょう。
 どちらにせよ、来年は方向性をしっかりと持った状態でお会いしましょ
うね。

 それではまた次号に。
 良いお年を。


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