最強組織への企画法

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  ……2003/09/12 No.116         週2回発行
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■続・「考えるより動け」というセリフを口にできる者とは?
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 皆様、ごぶさたしております。メールマガジン「最強組織への企画法」
をお届けします。

 さて、No.114でお話しした「考えるより動け」よりも「考える力を
付けてから動け」という内容には大きな反響がありました。
 やはり多くの現場で「考えている暇があれば動け」とたきつけられて
いるようですね

 無闇に動いてもよほど運が良くもなければ、ゴールにたどり着ける
はずもないわけで、悪くすれば真っ逆さまに墜落してしまう危険性も
あります。
 まさに当選確率の低いギャンブルそのものです。

 ただ、今回、頂いたメールの中には勘違いしていらっしゃる方も
おられましたので、改めて「考える」という言葉の定義をここで
述べましょう。

 一般に言われている「考えている暇があれば動け」は「悩むより動け」
という意味で使われています。事実「悩むより動け」とそのまま使われる
ことも多いですね。

 そしてこの言葉を放つ人の多くが「問題改善できない問題改善型思考」
であることをNo.114で述べましたが、悩む理由とその解決策がはっきり
すればその人は悩むことなく、的確な行動に出られるということです。

 しかし、頂いたご意見の中には次のようなものが幾つかありました。

「考えても答えが出ないようなら動いた方がまだ良いのではないか。
 ギャンブルだと言われても券を買わなければ宝くじには当たらない
 のだから」

 ここでご理解いただきたいのは「考える」という事も、ひとつの
行動であるという点です。机の前に座ってじっと思考する。それは
「考えるという行動」をしているのです。
 ですから、考えている時点ですでに動いているわけですね。
 全身を回る血液の4割は脳に回ります。何も考えずに動くというのは
残りの6割だけで闘っているようなものです。
 極端な言い方をすれば、フルに頭を使って血液の4割を使い、体力は
3割程度しか使わなかった場合と、何も考えずに体力だけをフルに使った
場合では、頭4割・体3割の方が大きな力を使っていると言えないことも
ないのです。

□思考をフルに使い、体力を温存した場合……
 【頭に4割】+【体に3割】=【全身に7割】

□何も考えずに、フル回転の体力で押し切ろうとした場合……
 【頭に0割】+【体に6割】=【全身に6割】

 まあ、これは極端な表現ですが、「考える」という“行動”を軽視する
と自分の全力を使うことができなくなるのだという事をご理解ください。

 そして、どうせ「考える」なら正しく考える。もうお分かりですね?
「目標達成型システム思考」にパラダイムシフトしてさえいれば、正しく
考える方法が分かっている。
 逆に「問題改善できない問題改善型思考」のまま停滞している人は
考えても答えがでない。そもそも答えを出す方法が分からないので、考え
ている間に時間だけが浪費されてしまう。だったらギャンブルでも良い
から、「とりあえず動いちゃえ」となってしまう。

「考えるよりも動け」という言葉の、この「考える」という単語の意味、
これを機に皆様もじっくりと“考えて”みませんか?

 ということで久々ということで今回もコラムでした。
 ではまた次号にお会いしましょう。

★「目標達成型システム思考」を身に付け、うまく使うための解説本
  「最強組織への企画法」はこちらでを紹介。
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■最終のまとめ16――「レベルアップ式企画運営【前編】経営者の方へ」
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 皆様、すっかりごぶさたしております。
 もはやクールダウン状態になっているような本誌ですが、今回も無事、
メールマガジン「最強組織への企画法」をお届けします。

 本誌で長らく伝えてきました「目標達成型システム思考」に基づく
企画立案方法は企業における企画立案/運営に留まらず、家族や教育、
友人関係と実に様々な場面において活用できるものです。

 こういった話は経営者の方も多くが目を光らせて聴き入ってくれます。
なにやら熱心にノートに書き取る方も多くて、こちらもついつい熱弁を
振るってしまいますね。
 ところがそこまで聴き入っているのだから、早速会社に戻って行動に
移すかと言えば、これが「何もせず・何も変わらず」という方が多い
ようです。

「×問題改善できない問題改善型思考」の我々が、ちょっとばかり話を
聞いたくらいではパラダイムシフトすることなど、到底不可能だという
事は本誌でも繰り返しています。
 ですから、こちらが伝える話はどうしても「目標達成型システム思考」
へ至るための自己啓発トレーニングを中心にするのですが、これが忙しい
経営者の方々には「やっている暇がない」のだそうで、「今すぐ結果が
出せるものが欲しい」のだそうです。
 もちろん、すぐに結果を出そうとするなら、強烈なまでのハイリスク
を背負わないといけないのですが、それも嫌というのですから、「この
ままじゃ、この会社潰れても知れませんよ」と答えるしかなくなります。

 物事には段階があり、ろくに走り込みをしていない人間が100m走で
世界記録を狙っても、散々な結果に終わるのは目に見えています。最悪、
心臓発作で倒れるなんてことになるかも知れません。まずは走りこみを
やって、体力と瞬発力を付けるトレーニングをするのが先なのは、誰の
目にも明らかですね。

 組織運営も同じです。「必要条件」がそろっていない状態で進めれば
最悪、組織の心臓発作もあり得ます。何事も段階を経て昇っていくしか
ないわけです。

 ここで問題となるのは「自分(組織)がどの段階にいるのか」という
事をどれだけ正確に把握できているか、という点です。自分のレベルが
分かれば、どの高さまで挑戦できるかが分かり、また心臓発作を起こす
越えてはいけない死線も分かるので、無茶をしないで済みます。
 ギリシャのデルフィにある神殿に刻まれている「己を知れ」という
言葉は、世界最古の哲学として知られていますが、「敵を知る」と同時に
この「己を知る」という事はとても重要な項目だと言えます。
 これを機にじっくりと自分の組織がどれだけのレベルにあるのかを
考察してみるのも良いかも知れません。

 本誌では企画立案から実際の運営――己を知った上で――に際して、
「レベルアップ式企画運営」というものを奨めているわけですが、誌面が
長くなってきましたので、続きは次号にてまとめてまいります。
 ではまた次号にお会いしましょう。

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■最終のまとめ16補足――「レベルアップ式企画運営【前編】補足」
◇─―────────────────────────………‥‥‥◇

 皆様、最強組織への企画法をお届けします。

 前回は組織のレベルを考えて企画を据えていかなければ、ギャンブルと
同じだという話をしました。誤解のないように再度説明しますが、次の
ような考え方をせよと言っているわけではありません。

「うちの会社じゃ、そんな企画を実施できる力はないから、今のまま
 じっと我慢の時だよ」

 目先の保身に目がいきすぎて、動くべき時に動けなくなっている様子を
「冷静な判断」だと勘違いしている経営者・管理者がいますが、これは
「×問題改善できない問題改善型思考」であって、自分の組織の力量を
理解した上での判断ではありません。

 中途半端に組織の力量を分かったつもりになると、やるべき企画を
ボツにしてしまったり、逆に無茶な目標数値を従業員に押しつけるだけに
終わったりします。

 組織の力量をしっかりと把握すれば、限界は元より、何をすれば限界点
の天井を上げることができるかが見えてくるのですから、「じっと我慢」
して崩壊までの時間稼ぎに終始する必要はなくなります。


■最終のまとめ17――「レベルアップ式企画運営【中編】従業員の方へ」
◇─―────────────────────────………‥‥‥◇

 以上、経営者が「己(組織の力量)を知る」のは「目標達成型システム
思考」経営の基本中の基本であることを説明したわけですが、今度は逆に
従業員の立場から考えてみましょう。

 経営の苦しい企業などに出入りしていると、従業員の方から次のような
セリフを聞くことは珍しくありません。

「うちはトップがアレだから、ここも長くないとは思ってるんですけどね」

 つまり、経営者が無能だからこの会社も斜陽傾向にある。本当は転職
したいけど、できないから「じっと我慢」している日々だと言うわけです。

 そこまで会社に愛想をつかしているなら、少しばかり自分の幅を広げる
勉強をして転職なり独立なりのチャンスを掴もうとしてみれば良いのに、
と思うのですが、この「勉強」という行為ができる人は最初から愚痴を
言う暇もないままに他社へと移っていることでしょう。

 従業員の方が「じっと我慢」の状態を余儀なくされている理由は、
まさに「己を知る」という生きていく上での基本的な作業を怠って、
日々の業務に流されて楽に生きようとしているからです。

 多くの人は無謀傾向になるより、過小評価傾向にあるようです。
 何かを始めようという時に「何かしかの危険があるからできない」と
いう人は、その危険性を自分の力でさばくことができないと判断している
からです。

 本当にその危険性をさばく力がないのでしょうか?

 己を知れば、自分の力量の天井を正確に把握できるだけでなく、その
天井を引き上げる方法が分かる。これはすでに前述していますが、個人に
おいてもこの法則は何ら変わりません。

 従業員の方が自分のレベルを正確に把握し、同時に組織のレベルをも
把握できたら、組織の苦境を巻き返すためにどのような道筋を辿って
レベルアップしていけばいいか、が見つかります。
 案外、組織を改革できる方法が見えてくるかも知れませんよ。

 それでもダメな組織だというなら、自分のレベルアップに努めて、
新たな組織へ移る準備を始めた方が良いでしょうが……。
 以上、経験者は語る、でした。

 次号は己を知った上で今度はそのレベルアップをはかりながら目標達成
へと至る企画運営方法「レベルアップ式企画運営」についてまとめます。
 ではまた次号にお会いしましょう。

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■最終のまとめ18――「レベルアップ式企画運営【後編】」
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 皆様、お元気ですか? 最強組織への企画法をお届けします。

 さて、100号で終了する予定でした本誌ですが、次回で120号に達しよう
としています。すでに本筋の内容は100号までで終えているので、現在は
まとめと称して補足やコラムなどを提供しています。
 コラムの方が反響が大きいというのが、予想通りで面白いのですが……。

 さて、今回はようやく「レベルアップ式企画運営」の本題です。

 簡単に言ってしまうと、「レベルアップ式企画運営」とは、企画の最終
目標達成時をレベル20とし、レベル19にそれよりも一段低い目標を据え、
以下、レベル1になるまで、随時、目標のラインを下げていったものを
割りあて、現在の組織はどのレベルに達してるか、を確認しながらレベル
20に向けて、レベルアップを目指すという方法です。

(もっと詳細を知りたいという方は、2003/05/30 No.98〜2003/06/06
No.100で解説していますので参照ください)

 この目標というものを決める時も、通常より「レベルの高いもの」に
決めて下さい。例えば、当面の目標が「売り上げ50個」だというなら、
レベル20には「売り上げ500個」にしてしまう(5000個でも構いません)。

 自分のレベル(力量)を理解した上でなら、目標はどれだけ高くても
構わないのです。高い目標であればあるほど、レベルアップしていって
頂上(レベル20)を目指していけば良いだけなのですから。

 前号・前々号で述べたように、自分のレベルを理解せずに高い目標を
据えるから、失敗してつぶれてしまうのであり、少しずつレベルアップ
する事で最高レベルに近づいていく分には、一度のギャンブルでつぶれて
しまうような危険はないわけですね。

 しかし、現代はそんな悠長な事を言っている時間はないという人も多い
ですね。そういう方にはぜひとも、前回・前々回のバックナンバーを
再読していただきたい。
 会社のレベルを正確に把握してしまった経営者(従業員)は、「悠長な
事」を先にすませないと、失敗する現実を無視できなくなるでしょう。

「己を知ろうとしない人」とはまさに「×問題改善できない問題改善型
思考」の中でも最悪の姿と言うしかないものなのです。

 ということで今回はここまでです。
 ではまた次号にお会いしましょう。

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■世相を反映して……
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 皆様、お元気ですか?
 最強組織への企画法をお届けします。
 気になったことがあった場合や、読者からの質問やご意見にメールマガ
ジン上で答えたい時など、コラムとして発行していきます。ぼちぼちと
おつきあい下さい。

 さて、年末にさしかかり、世間ではもっぱらイラク問題一色です。
アメリカのごり押し政策に、日本政府もついていくのに必死ですね。

 本誌ではアメリカに根付いている「目標達成型思考」について述べた
ことがあります。アメリカは目標を達成するために「肉を切らせて骨を
断つ」手法を理解して行動している、と解説しました。

 そんな中、つい最近、読者の方から、アメリカの帝国主義に反対する
意見と共に「これがあなたの言う『目標達成型思考』だというのですか?」
という疑問メールをいただきました。


■アメリカが持っている「目標達成型思考」
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 率直に答えるなら、アメリカのイラクに対する一連の行動はまさしく
「目標達成型思考」です。目標のために手段を選ばないやり方と言わざる
を得ませんが、世界中からの批判を受けてでも目標を達成するために
問題を踏み越えて行動に移ったのは、まさに「目標達成型思考」です。

 アメリカはベトナム戦争や湾岸戦争においても自国と戦争の正当性を
いくども裏工作によってでっち上げてきたことは、当のアメリカ国内で
リークされています。汚いやり方だと思いますが、それでも「目標達成型
思考」の一面が発揮されていることは否定できないのです。


■アメリカが見失っている「システム思考」
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 では、アメリカは目標を達成し、永遠の繁栄に向かうのか、というと、
これがそうそう容易くないでしょう。

 もう読者の皆様もおわかりですよね?
「目標達成型思考」は“最強組織”を構成する両輪の片輪に過ぎません。
もう片方の輪である「システム思考」を合わせて「目標達成型システム
思考」にならなければ、目標達成のために突進した結果、取り返しのつか
ない事態に陥ってしまうこともあり得ます。

「システム思考」が働いてこそ、正しい目標設定ができるのですが、今回の
アメリカの目標設定にはブッシュの支持団体でもあるキリスト教原理主義
団体のキリスト教絶対主義を推進するための狂信的な後押しと、一部高官や
某企業の利権が深く関わっているのは広く知られています。
 そこにはもはやアメリカが世界の覇権を握るという従来の目標(アメリカ
の目標は最初から最後までここに集約しています)を達成するためには、
雑音が入りすぎていると言わざるを得ません。

「システム思考」は、狂信や一部の利権とは無縁のものであり、全体の調和
から自分を発展させる事の大事さを理解させてくれます。
 アメリカでもネオコンとは反対の立場に立つ保守系の人々が「アメリカの
覇権を維持発展するためには、むやみな戦争よりもパワーバランスを調整
していくやり方の方が良い」と言う主張を繰り返しています。
 あくまでアメリカの覇権のための方便としてのパワーバランスですが、
アメリカの国内にも色々な意見があり、その対立があることも、アメリカに
追随していく方向性を決めた日本としては、見逃せませんね。

 今後、アメリカがどちらに流れていくか、そして日本がそれにどう対応
していけばいいかを、政府がアメリカに左右される立場にある我々日本人は
しっかりと「システム思考」を発揮し、見極めていく必要があるでしょう。

 ということで今年はここまでです。
 ではまた来年にお会いしましょう。


★解説本「最強組織への企画法」のホームページです。
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